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2011 / 3 / 27

有用微生物群(EM)を推進する方に尋ねてみた


みなさんは、有用微生物群(EM)というものをご存じでしょうか?
琉球大学名誉教授である比嘉照夫氏が、土壌改良材として発明したこの微生物資材は現在、水浄化、悪臭除去、病気の治療などさまざまな効果があるとされています。水浄化の効果があるとされることから、全国でEM活性液、EMだんごというものが川、湖、海に投入されています。また、小学校や中学校でも環境教育としてEMを取り上げ、EMだんごを作って投入したり、プール清掃の前にEM活性液を投入したりしています。

このようなEMですが、土壌改良材以外の効果については疑問も多く、川などにEMを投入することを批判される方もおられます。実際、福島県や広島県は効果がないどころか逆に環境汚染になるとの実験結果を発表しています。

僕はEM知ったのは最近ですがその効果に疑問を抱いたので、NPOでもEMを用いた活動をされている三重県津市議会議員の小菅雅司議員にメールで尋ねてみました。以下はそのメールの内容です。個人情報は削除しましたが、それ以外はそのままです。ブログに掲載する許可も頂きました。
なお、最初にメールをお送りした翌日3月10日より津市議会本会議が始まり、お返事が遅れるとのメールを頂いたので、僕も返事は急ぎませんという内容のメールをお送りしました。

僕が小菅雅司議員に送信したメール:

(僕の本名)2011年3月9日19:34
To: ******@******
津市議会議員
小菅雅司 様

突然のメールで失礼いたします。****市内に在住しております、(僕の本名)と申します。
小菅様はインターネットで情報を発信しておられる津市議会議員の内でも数少ない方のお一人であり、ブログはよく拝見しています。

ブログから小菅様は有用微生物群(EM)を用いた活動に熱心であることを知りました。恥ずかしながら、私は初めてEMというものを知り、EMやEMを用いた活動について調べさせて頂きました。すると、EMには土壌改良,水浄化,病気の治療など様々な効果があることが分かりました。また、河川へのEM団子,活性液の投入、プールの清掃など学校教育でも全国でEMを用いた活動が行われていることも知りました。

しかし、EMのメカニズムは科学的ではない部分もあり、疑似科学(ニセ科学)と批判されている方もおられます。そして、環境汚染になるとの調査結果も報告されているようです。私は、仮にこれが事実であれば、EMを用いた活動に賛成することはできません。そこで、私の知識不足や調査が至らない点もあるかと思いますが、次の4点についてお尋ねします。

1.「津・お城の会」では、津城のお堀へいつ、どの程度の量のEM活性液を投入されていますでしょうか。分かる範囲で結構ですのでお教えください。また、これによりどのような効果が得られているのでしょうか。

2.「津・お城の会」においてEMを用いた活動は、津城のお堀へのEM活性液投入以外にございますか。ある場合は、具体的にどのようなものでしょうか。

3.EMに対しては大阪大学菊池誠氏による批判(*1,詳しくは下記のリンク先をご覧ください。以下同様。)や福島県環境センター(*2)、広島県保健環境センター(*3)により逆に環境汚染になるとの調査結果が出ています。この件についてどのようにお考えでしょうか。

4.3のような意見・調査結果が報告されていますが、「津・お城の会」および「NPO法人EM環境ネット津」の活動を変更されるお考えはございますか。また、その理由をお教えください。

質問3に関するリンクを以下に書かせて頂きます。
※1
ニセ科学関連文書
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/nisekagaku/index.html
上記のページにある「ニセ科学とつきあうために(2010年版)」(PDF)P.8をご覧ください。
※2
県が初の見解「EM菌投入は河川の汚濁源」(福島民友ニュース)
http://web.archive.org/web/20080318185807/http://www.minyu-net.com/news/news/0308/news3.html
※3
EM菌「推進しません」 広島県(中国新聞)
http://web.archive.org/web/20040406013803/http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn03091304.html

また、このメールの文章及びご回答を、私のブログ( http://blog.akkie-twilight.com/ )に掲載したいのですがよろしいでしょうか。
ご承知頂けない場合は掲載致しません。

長くなりましたが、お返事をお待ち申し上げております。

—————————————————-
住所:******
携帯電話:***-****-****
(僕の本名)
—————————————————-

※注意
上記のメールでブログのドメインが異なっていますが、以前使っていたドメインです。

上記のメールに対する小菅雅司議員からお返事:

**** 2011年3月27日18:34
To: (僕の本名)
(僕の本名)様

津市議会議員の小菅雅司です。
お返事がたいへん遅くなり申し訳ありませんでした。
私の思うところを書いてみましたので、よろしくお願いします。

1.毎月2回、EMを培養した「EM活性液」1,000リットルをお堀やお城公園
内の池、隣の市役所北側の池に分けて投入しています。
結果として、透視度の向上、悪臭の緩和(落ち葉がたくさん沈殿・堆積した所では、
夏場にガスが発生し悪臭を放っていた)、稚コイや淡水性のエビの増加が確認されて
います。
特に、お堀の南側のショウブが植えられている所には、集中的に毎回400リットル
投入しており、低温期にはそれまで見えなかったお堀の底が見えるほど透視度が改善されています。

2.現在はお城のお堀と公園内の池、隣の市役所北側の池へのEM投入のみです。

3.私たちがEMを使うようになったきっかけは、津市内中心部を流れる岩田川の河
口付近にある堀川という所がEMで劇的に改善されたことです。
堀川には下水道の中継ポンプ場があります。
津市中心部の下水道は合流式という古いタイプのもので、雨水と汚水が一緒になって
中央浄化センターで処理されて海に放流されるのですが、大雨時には浄化センターで
処理しきれず、未処理の汚水と雨水が混じったものが放流されます(現在もそのままです)。
その結果、堀川には真っ黒なヘドロが大量に堆積し、周囲の家は窓も開けられない位ひどい悪臭を放っていました。
津市は対策として毎年部分的なヘドロの浚渫をしていましたが、根本的解決には
なっておらず、住民もあきらめていました。
そんなおり、EMで環境浄化ができる、悪臭が改善できるという話を聞き、半信半疑
の所もありましたが、先ずはやってみようと地域住民と一緒になってEMによるボラ
ンティア活動が平成15年の夏から始まりました。
活動は、月1回の「EM団子」(土にEMや、EMで発酵させた米糠等を混ぜて、テ
ニスボール大に固めて発酵・乾燥させたもの)3,000個の投入、月2回の「EM活性液」1,000リットルの投入です。
EM団子やEM活性液を投入すると、EM団子の周囲やヘドロの表面全体が白くなっ
たり、消えたりしましたが、半年で悪臭が大幅に改善され、ボラの稚魚やアオサが大
量に発生したり、カモ・カモメ・サギ・カワウなどの鳥がたくさん訪れたり、生態系の改善が認められました。
その後も活動を継続しておりますが、大雨による下水の放流の後は1~2日若干の悪臭がしますが、以前のひどい状況に戻ることはありません。
浚渫もEM投入後は行っておらず、年間数百万円の市の予算軽減に貢献していま
す。
津城のお堀も閉鎖水域ですので汚れがひどく、EMで改善しようと平成17年から活
動しています。
以下は、仲間との話し合いの中での共通の認識です。

EMは生き物ですし、自然界では全く同じ状況は2つと無いと思いますので、薬品と違い全く同じ結果が得られることはないと思います。
また実験室では自然を再現することは困難であるとも言われています。

★(福島県や広島県の実験では、EMが生物であるということを無視した手法です
し、EMは微生物ですので、そのものを測定すればBOD・CODが高くなるのは当
然だと思います。)

効果を出すには、量的・時間的な問題があり、状況に応じた使い方が必要と考え
ます。
三重県内だけでなく、全国的にもEMを用いた環境浄化活動が盛んになってきてい
ますが、アサリやカニが増えた、川に大量のアユが上ってきたなど、1カ所や2カ所
ではありません。エセ科学という人もおりますが、再現性がありますので立派な科学
であると思います。

★(自分は立派な科学者だと思い込んでいる方が、どれほど社会に貢献しているので
しょうか。自然界にはまだまだ人間の知恵が及ばないものがたくさんあります。みん
な謙虚になり、利他の心で生きていきたいと思います。)

4.今の状況で活動を休止すれば元の状況に戻る可能性が高いので、止める予定はありません。
ただし、現在の川や海の汚染は家庭からの生活排水が主な原因となっており、その意味で各家庭でEMを使ってもらおうと、ペットボトルに入れた「EM活性液」を活動
参加者に配布しております。
生活排水がきれいになれば、わざわざ川や海にEMを投入する必要は無くなると考えています。

★(環境汚染は豊かさを求めた結果、私たちの生活から出たもので、決して他人のせ
いではありません。
現代の日本人は「1億総評論家」と言われるように、他人の非難ばかりする無責任な
人が多すぎると思います。
自分たちの汚したものは自分たちで綺麗にしようという心と行動がなければ、自分を取り巻く社会も環境も良くならないと思います。
研究室や実験室で考えることも大切ですが、現場に出て自然から学ぶことも、より人間らしい生き方をする上では、必要なことではないかと思います。)

好き勝手なことを書きましたが、こんな返事でよろしれば、ブログに掲載していただいて結構です。
よろしくお願いします。

小菅議員からの質問4に対するお返事で、

ただし、現在の川や海の汚染は家庭からの生活排水が主な原因となっており、(中略)生活排水がきれいになれば、わざわざ川や海にEMを投入する必要は無くなると考えています。

という部分は確かにそういう部分はあると思います。でも、それならば油料理をしたら紙で拭いてから洗うとか、現在も行われているとは思いますが生活排水をよりきれいに、少なくする活動をされるべきなのでは、と思ってしまいました。これは僕が考えることですが、このままいくとEMを投入しておけば生活排水をきれいにする必要はないとういう方向に行ってしまうのではないかと思います。

お返事にもありましたが、批判するだけではなく自らも行動しなければいけないなと言うのはよくわかります。だからといって、僕はEMを使うことはないと思いますが。

僕の稚拙な文章のメールでもきちんとお返事を下さった小菅議員には感謝します。

最後に、僕が小菅議員にお送りしたメールにも書いたEMに対する批判や実験結果、及びその他EMを考える上で役に立つと思われるサイトへのリンクを張っておきます。

ニセ科学関連文書
大阪大学菊池誠氏によるニセ科学全般に対する批判。「ニセ科学とつきあうために(2010年版)」(PDF)P.8にEMについての記載があります。
県が初の見解「EM菌投入は河川の汚濁源」(福島民友ニュース)
福島県環境センターによるEMの効果を検証する実験結果を伝える記事
EM菌「推進しません」 広島県(中国新聞)
広島県保健環境センターによるEMの効果を検証する実験結果を伝える記事
有用微生物群(EM)まとめ
EMについてまとめているWiki。EMに対して批判的です。

追記

メールの改行を実際に送受信された本文の通りに修正しました。(2011/04/05 5:52)

Categories:  日記

1 Comment
  • EM団子は河川に投入すると水質改善に役立つとは科学的に証明されたものではなく風評によってそのような効果があると作り上げられたものです。そもそもEMとは農業用資材として比嘉さんが開発した微生物資材なのですが、比嘉さんの教え子の一人がある宗教団体に所属しており、そのEMを農業利用出来ないものかとその宗教団体に取り入れたのです。そして農業利用以外に環境改善活動にも活用できないものかと手探りではじまったのです。そこで信者を中心に河川の水質改善効果がると言う風評が広まったのです。そしてその宗教団体ではEMの製造も関連会社で行うようになったのです。信者だけの活動だけでなく広く市民活動家にも賛同を募っていく事になったのです。そして更にEMの製造と販売に力を入れているのです。

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