基本情報技術者試験は情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。合格率は20%代で、学生や若い方が多く受験されているようです。試験は単語の意味などを問う午前問題、文章問題を解く午後問題に分かれています。両者を比べると午後問題の方が難しいと思います。僕も平成23年度秋期試験に合格したので、勉強方法や受験の感想を書きたいと思います。
合格基準は次の通りです。
合格率は次のように推移しています。また右図は合格率(受験者数比、一般的に「合格率」として用いられる値)、合格率(応募者数比、(合格者数/試験欠席者を含む応募者数)で算出される値)の推移を折れ線グラフで示しています。
午前試験は1~2行程度の問題文に用語(キーワード)が含まれており、選択肢からその解答選ぶ形式が多いです。簡単な計算問題もありますが、全て同じ配点で60%以上正解することが求められます。また、過去に出題された問題と同じ問題が出題されることが多いのも特徴です。僕が受けた試験でも計算問題で2問過去問が出題されていたので安心して解くことができました。
午後試験は文章を読み3つ程度の設問(各設問ごとに多くて3つ程度問いがある)を解く形式です。分野やプログラミング言語で解答する問題を選択でき、合計7問を解答することになります。午前問題と比べると問題文の量も多く難しいと思います。
僕の勉強法(というほど内容はありませんが)を書く前に、僕が受験する前に持っていた知識について書きたいと思います。僕は情報系ではない理系大学生で、プログラミング(C言語を一通り)とアルゴリズムを大学の授業で学んだことがありました。(単位を取れなかった授業もあります)また、平成23年度特別試験でITパスポート試験に合格しました。
午前試験は「栢木先生の基本情報技術者教室」で勉強しました。この本は分かりやすい説明とイラストが用いられており勉強しやすかったです。「○○とくれば□□」といった形式で用語が覚えやすくまとめられていたり、各テーマの最後には過去問があるためどういった形式の問題がでるのかを把握することもできます。
午後試験対策には「基本情報技術者 午後問題の重点対策」(アイテック)を使いました。午後試験の問1~8について午前試験の範囲の問題から過去に出題された午後試験の問題演習までを行うことができ、解説も丁寧になされています。プログラミング言語の問題対策(問9~13)はありませんが、とても役に立つと思います
。
午前試験は過去問から出題されることもありますし、午後試験対策にも過去問題を解くことは必要だと思います。僕は「徹底解説 基本情報技術者 本試験問題」(アイテック)を使って過去問を勉強しました。直近3期分の問題・解説が収録されており、4期前の問題・解説もダウンロード可能です。解説は1問ずつ丁寧になされているので理解しやすかったです。
過去問を解く際は、午前試験は全体で、午後試験は問いごとに時間を区切って解いていくことが必要だと思います。
試験勉強を始める前に、まずは過去問題を一通り解いてみて自分が分からない分野を見つけて、そこを上に挙げた本などで勉強するのが良いと思います。過去問題はIPAのサイトで公開されています。
試験当日は当たり前ですが、遅刻しないように試験会場に行きましょう。試験開始は9時30分ですがその前に説明があるので9時10分には着席するようにと受験票にも記載されています。午前、午後試験ともに途中退席が認められています。また、試験問題は持ち帰ることができますので下記の採点サービスを利用するためにも、自分の解答を書き留めておきましょう。
試験終了後は、19~20時ごろにIPAのサイトに解答が発表され(午後試験の配点は発表されません)、アイテック(当日)やTAC(翌日)といったところで独自の採点結果を見ることもができます。
合格率20%代で過去問を解いていたときも午後試験の方は合格点に達しないことが多かったので「落ちるだろうな」と思いながら受けた試験でしたが、意外にも良い結果で合格したと思います。(正式な合格発表はまだなので)授業で学んだプログラミング言語の問題はほぼ過去問の演習のみである程度の点はとれましたが、全く触れたことのないSQLの問題は今でもよく分かりません・・・。(今回のSQLの問題が簡単で本当に良かったです)やはり、ある程度の知識・経験と過去問の演習を行ったことが今回の結果につながったと思います。
合格率を見るととても難しそうな試験ですが、きちんと対策を行えば合格することができる試験だと思いますので、ぜひ受験してみて下さい。